再起の機会の多さが組織の強さを決める

所長の加賀城です。

土曜日の中央競馬で、騎手がレースの距離を間違えて、2週目がゴールのところを1週目で鞭をたたいてしまい、その後失速、その結果、騎乗していた新人騎手は、期日未定の騎乗停止の処分、というニュースがありました。普通のスポーツなら
あほや・・・・で済むところ
〇中央競馬
〇2番人気
〇距離誤認による騎乗停止は初めて
であり、注目される事態に。ネットでは、「金がかかっているから」とか「もう乗せてくれる馬主はいないのでは」「絶対引退」など、厳しい書き込みが見られます。馬主の立場からしたら、賞金獲得の機会がポカミスで失われたので、二度と自分の所有馬には騎乗させない、と思うでしょう

確かに、重過失で八百長が疑われる事案です。ある程度の制裁は自然です。今後JRAがどういう処置を示すのか、注目されています。というのも、同じような距離誤認は日本でも有名なミルコ・デムーロ騎手がイギリスで犯しており、12日間の騎乗停止にとどまっています。

日本人は農耕民族で、皆が協力して一つの目標に向かって進むのが非常に得意です。決められた役割を淡々と果たし、ルーティンをそつなくことがビジネスでは求められてきました。従って、今回のようなデビュー半年の騎手が、決して恣意的でないポカミスに対しても、一生戻るなとかもう再起は無理とかそんな論調になりそうなのを危惧しています。

しかしながら、インターネットが民間で使われてから20年以上が経過し、仕事の仕方が劇的に変わっています。既存のルーティン作業全体をコンピュータ、ロボットが全てこなし、人間はその運用方法やビジネスでの活かし方を考えていく、そんな時代です。

なので、みんなが同じやり方、という仕事はもはや人間がやるものでないと考えるのが自然。
従って、一度犯したポカミスの処遇についても考えを改める時期だと思います。
恣意的でないポカミスをしてしまった、標準的な人に対して、どこまで再起の機会を与えられるか。ルーティンワークが減り、ホワイトカラーだろうがブルーカラーだろうが考える業務が増える時代は、その機会の多さで組織の強さが変わってくるのでは、と思うのです。

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