創業動機について (２)創業動機は困りごとから

創業を予定の皆様、こんにちは

創業・新事業　挑戦をサポートする　合同会社フェニックス経営研究所　加賀城　剛史です。

コロナで外国人観光客がいなくて「困った」という旅行業者様は多いと思います。「困った」旅行会社はどうするか。

今年は苦しすぎるけど仕方ないし我慢しようという動かない旅行会社

本当は日本に来たいと思っていた外国人のためにバーチャルツアーを開いてもがいた旅行会社など様々。

今日はそうした「困った」の中に創業動機が隠れているというお話です。

今日の予定は次の2点です。

１．創業に関連するエピソードを書き起こすと

２．お困り解決が事業のエネルギー

１．創業に関するエピソードを書き起こすと

前回ブログで創業者に経歴を振り返ってもらうという事を書きました。経歴の見直しは、①年月と②何をやってきたかに加えて③「経営的視点から見た業務内容」の深堀、そして④エピソードを行います。

事例として、レストラン業を独立開業した例を書いてみました。

（現実架空の事例です）

①年月	②内容	③経営的視点から見た業務遂行内容等	④創業事業につながるエピソード
大学	肉食加工業者とのつながり	課外活動の副リーダーとして、養豚企業やメンバーとの日程調整をした	大学は地元で過ごした。課外活動で地元のブランド豚の養豚企業の手伝いや新商品開発に加わって、そのブランド豚に興味を持った
H18.4～H22.3	和食チェーン店A社勤務（調理・フロア）	3年目からの2年間、店舗主任としてパート従業員のシフト管理をした。	がむしゃらに店内を走り回っていた。ファミリー客の満足する顔が働くモチベーションだった。
H22.3～H24.8	居酒屋チェーンB社勤務（経営管理部）	12店舗の売上成績をまとめ、各店舗の現状を理解するために店舗に行き、店長から状況をまとめた。	店長と話すと好調な店は、従業員も元気だけど、好調でない店は従業員の顔も元気がなく、お客さんも離れる。そのようなことを防ぎたいと思った。
H24.8～H28.3	居酒屋チェーンB社勤務（店長⇒エリアマネージャ）	店長として、店舗運営を学んだ後、新店舗を含む5店舗のエリアマネージャとして、各店舗800万/月以上を達成。幹部人材育成にも着手。	お客様は飽きが来ると来ないので、いつ来ても飽きないような工夫が課題だった。飽きない料理はまず素材がポイントと考え、お客様に本物の味を手軽に味わってもらいたいと思った！

今日は、④「創業事業につながるエピソードの欄」をご覧ください。レストラン開業につながるエピソードを思い出して、なんでもいいので書いてみます。
　が一つだけ、意識して思い出していただきたいのは、
「自分やお客様のお困り事そのもの」「お困りごとをどう解決するのがいいと思ったのか」

の2つです。

２）「お困りごとを解決したい」が創業事業のエネルギー

なぜ自分や知り合いのお困り事解決を意識していただくかというと、自分や知り合いなど身近な方が「これがなくて、これができなくて困った、何とかしてほしい」というお困りごと解決が一番説得力が上がるのです。

といったように何らかのお困りごとエピソードが創業事業につながる事で、明確にどのような「価値」をお客様に提供したいのか、そのベースが自らつかめるのです。

ここで自分や知り合いのお困り事から、創業に至ったという例を2つ書きたいと思います。
①　ママ友同士のランチに不満がある主婦の創業者
「ママ友でランチを良くするが、雰囲気がぴったりな家庭的パスタ店は隣の市まで行かないとない。そうであれば、もともと調理士経験があって今は主婦業をしている私が、息子が大きくなった今、地元でパスタ屋を開く。」
②　工場勤務の30代男性でガジェットマニア
「検品作業が手書きで面倒だった。なので仲間と会社を作ってしてICタグ検品のアプリを開発販売して、スマホやタブレットを使って簡単に検品できるようにしたい。」

今日のまとめです。
１．創業動機を考えようという時は、「自分やお客様のお困り事そのもの」「お困りごとをどう解決するのがいいと思ったのか」を考える。
２．創業は困りごとを解決するもの

でした。次回いよいよエピソードから創業動機（仮）を完成させます。

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