もの補助に興味をもったら1 もの補助を使う時の考え方 3
こんなこと書いてます。
✓ このブログの対象者は?
✓ ものづくり補助金で中小企業庁が考えているだろう事
✓ ものづくり補助金を申請するときの基本的スタンス
はじめに
「もの補助に興味をもったら・・・」は、
「もの補助で機械買ったよ!」など自慢話を聞いたり、商社さんが「もの補助を営業ツールに使っているらしい」と聞いて、自社も考えてみようという方を対象に、
採択だけでなく、補助金を経営に生かしきる事を説明します。
では、今日の本題です。
もの補助の考え方をまずはおさえましょう。
IT(情報技術)の進展によるデジタル化は、ほぼすべての産業で生産方法に革命をもたらしました。よりち密に品質を管理したり安全性を配慮して、出来る領域が広がっており、新技術による恩恵は計り知れなく、新しい機械を導入し続けられ、かつそれを制御する従業員さんが常にモチベーションの高い状態であるかが企業成長のカギになる、と私は思っております。
一方、お客様の多様化が進み、生産現場やサービスの提供現場は多品種少量しかも短納期に対応するため、新しい商品やサービスを素早く開発したり、製造工程・サービス工程を自動化して生産性を上げることで他社にない付加価値をつけることが要求されています。
そこには、従業員の高い士気に加え、最新機械が必要です。機械費用が多額の場合は借入で賄うことが多く、何年で回収できるだろうかが重要です。
例えば、製造業が、新規商品製造に必要な1500万円の機械を導入。新規機械を入れたことで、今の利益に年間+100万円の利益が計上できる場合。割引率は無視して、1500万円分の機械投資ならざっくりいうと15年半稼働すると、機械償却を終え、それ以降上積みです。
さて機械は、技術改良され、新しい機械が出ます。すると、強みが高い技術力や従業員のモチベーションである場合なるべく新しく、自社に必要な機能の性能が高い方がいいという事になります。
機械投資は購入費用をどれだけ早く償却して、長持ちさせるか。時代を少しだけリードする機械をどれだけ早く入れられるかが勝負になります。10年もたてば一昔。機械自体は生きてきますが少なくとも、機械による差別化は難しくなります。
でも、なるべくキャッシュアウトは押さえたい。どうすればいいか。という事で、中小企業に頑張っていただきたい中小企業庁は税金の中から、初期投資の一部は負担して中小企業振興に役立てれば日本が元気になる、という意味で補助金を導入しました。
先程の例では1500万円の機械のうち、1000万円を国が負担する場合、自社の投資は500万円となり、15年間の回収期間が5年になるのです。先行きが分かりずらい新商品を開発するときもそのハードルを下げる効果があります。
回収期間が5年間か15年間かはIoTやAI機能が搭載されるこのご時世にいつ次の機械をリプレイスするかを考えると、非常に大きな差です。
設備投資は、単に補助金で1000万円浮いたみたいな今のキャッシュバランスではなく、回収迄のハードルが下がり、よりチャレンジングなことを自社でもできるんだ!競争力もつく、従業員も士気が上がる、という財務から離れた目線で見なければ真の成功とは言えません。
結論
✓ ブログ対象は機械を買う中小企業様、機械導入を促す業者様
✓ もの補助は「ウリを伸ばすための資金的ハードルを下げる」もの
✓ どんな競争力をつけるか、社員さんの士気をどうするのかが大事
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