もの補助に興味をもったら・・・6 ストーリーを考えられれば80%完成

今日の内容
✓もの補助は事前の準備が採否を決める
✓項目のつながりと具体性がポイントである

補助金には目的があり、その目的にかなった申請かどうかを審査して、予算に応じて採択することはお伝えした通りです。

従って、審査項目つまり自分の会社は目的に合いますよ、という事を申請書に記入するのですが、ポイントは2つ。
① 「うちだから顧客ニーズが満たせるんです!」その1具体的な取組内容
② 「うちだから商売として成り立つんです!」その2 将来の展望

①ではお客さんのニーズにかなう商品やサービスを会社の資源と新しい機械を使えば、ものづくり補助金で解決できますよ!そして、②十分な市場があって売上を上げて、経費も抑えられるので、今回のものづくり補助金分の投資の回収がなされ(将来地域や日本に貢献でき)ます、というのです。もちろん、申請書を実現して、事業化することが最大の目的であることはお忘れなく。

では①の事を言うのにどんな項目を考えたらいいのでしょうか。

A:自社は何を得意とする企業なのかを明確にする
⇒得意な技術やビジネスモデルを応用する、つまり「強み」が明確である方が開発の成果が出やすいです。1)業種社歴、2)主力の加工製品、3)主要顧客業界、そして4)会社がどのような理念で歩んできたのか。4)が非常に重要です。もの補助を出す機会にしっかり社内を見ておきましょう。

B:お客様の課題、自社の課題を明確にする
⇒ ユーザーさんがあなたの商品に持っている課題は何か。最終製品や業界を知っておかなければ出てきません。自社が対応していかなければいけない問題は何か。そして、対応するために必要な「技術」とそれを可能にする「機械」「従業員像」を明確にします。

C:課題が解決された時の理想像を数字で明確に表す
⇒Bで抽出した課題が「加工の精密性」なのか「表面処理技術」なのか。「均一に仕上がる事」なのか。「耐久性」なのか。「さらには異物が入らないようにする事」なのか。が分かったのち具体的な数値に直すのです。ここで、初めて貴社が入れようとする機械に対する「技術的」妥当性が読み取れます。

そして②の「商売として成り立つんです」という事を言うには、次の2つの事が言える必要があるのです。

D:機械導入でできる加工あるいは商品、サービスの需要を明確にする
⇒商品や加工のターゲット顧客が出ます。BtoB企業であれば具体的な企業が思い浮かぶでしょう。申請書は対外的に公表されないので、相手方企業の了解が得られれば申請書内に記述すると、取引に結び付くことが申請書から伺えます。
そして、市場全体が今後も伸びること。キーは、市場を細分化して自社の分野は伸びる、という事が示せると買ったようなものです

E:製品や加工・サービスに他社にはない独自性=革新性を明確にする
⇒同業他社さんと比べて、優れている箇所を数多く出します。ポイントはお客様目線でのQCD。お客様が望む品質になっているか。オーダーしやすいかどうか。価格設定はどうなのか。納期はどのようになっているのだろうか。他には、環境にやさしいのか?

AからEまでを机上で、工場を想定したり機械のカタログを見ながら進めていき、できればA4用紙1枚に項目ごとにまとめて、1枚を眺めるとすべての要素が見えるように整理します。もし矛盾しているところがあれば整理して考え直します。

皆さまご自身がA4用紙1枚の中身を納得して初めて、申請書が書けるのです。時間多少かかりますが、急ぐのであればやはり着実に。

まとめ
✓  「うちだから顧客ニーズが満たせるんです!」 「うちだから商売として成り立つんです!」
✓ 技術と事業が整合性取れている事が申請書もビジネスも重要。

約3分間。お読み頂きまして有難うございました。

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